技術資料／QMSについて／フラグメンテーションパターン係数

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技術資料／QMSについて／フラグメンテーションパターン係数

フラグメンテーションパターン係数

フラグメンテーションパターン係数とは
脱離ガスは、四重極質量分析計のフィラメントから放出された加速電子によってイオン化されます。
加速電子のエネルギーが大きいために、一部のイオンは開裂を起こします。
例えば水(H₂O)の場合は次のようなイオン(H₂O+、OH+、O+、H+)が生じます。
ここで単にイオン化された分子(H₂O+)を分子イオンと呼び、H2₂+の開裂により生じたイオン(OH+、O+、H+)をフラグメントイオンと呼びます。
分子イオンとフラグメントイオンの生成比率は同条件でイオン化されると一定の値を示します。

フラグメンテーションパターン係数表
昇温脱離実験において観測されることの多い低分子のパターン係数を示します。
パターン係数は装置毎に若干ずれることがあります。
ここに示した数値は平均的な値とご理解ください。
なお70eVのイオン化電圧のときの値です。

※フラグメンテーションパターン係数はイオン化エネルギーや質量分析計などによって若干異なります。

質量数	H₂	He	CH₄	NH₃	H₂O	HF	C₂H₂	CO	N₂	C₂H₄	C₂H₆	NO	CH₃OH	O₂	HCl	Ar	CO₂	C₃H₈	N₂O	C₂H₅OH
1	3.0
2	100.0
4		100.0
12			2.4				2.5	4.5		2.1							6.0
13			7.7				5.6			3.5
14			15.6	2.2					7.2	6.3	3.4	7.5						25.0	12.9
15			85.8	7.5							4.6	2.4						39.0
16			100.0	80.0	1.1							1.5		11.4			8.5		5.0
17			1.2	100.0	23.0
18					100.0								1.9							5.5
19						5.0														2.3
20						100.0										20.0
21
22																	1.2
23
24							5.6			3.7
25							20.1			11.7	4.2
26							100.0			62.3	23.0							76.0		8.3
27							2.8			64.8	33.3							37.9		23.9
質量数	H₂	He	CH₄	NH₃	H₂O	HF	C₂H₂	CO	N₂	C₂H₄	C₂H₆	NO	CH₃OH	O₂	HCl	Ar	CO₂	C₃H₈	N₂O	C₂H₅OH
28								100.0	100.0	100.0	100.0		6.4				11.4	59.1	10.8	6.9
29								1.1			21.7		64.7					100.0		23.4
30											26.2	100.0						2.1		6.0
31													100.0							100.0
32													66.7	100.0						1.4
33													1.0
35															17.0
36															100.0
37															5.4			3.1
38															32.4			4.9
39																		16.2
40																100.0		2.8
41																		12.4
42																		5.1
43																		22.3
44																	100.0	26.2	100.0
45																	1.3			34.4
46																				16.5
質量数	H₂	He	CH₄	NH₃	H₂O	HF	C₂H₂	CO	N₂	C₂H₄	C₂H₆	NO	CH₃OH	O₂	HCl	Ar	CO₂	C₃H₈	N₂O	C₂H₅OH

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